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仕事と家事、育児を頑張るパパのブログ

見えない家事の正体。なぜ主体的に家事をしないのか?

ターゲット

  • ちゃんと家事はしている、協力したいと考えているのに主体性が無いと言われてしまった人
  • 家事をタスク消化と考えてイヤイヤしている人
  • 主体的に動いてくれない夫を動かす方法を模索している妻

気づく妻と気づかない夫

一時期話題になった『見えない家事(名もなき家事とも言う)』という言葉がある。
例えば、料理と一言で言っても
調理だけでなく、献立決めや買い出し、皿洗い、生ゴミの片付けなど
たくさんの付随するタスクがあることを想像できない人に向けた家事を軽視している人への注意喚起としてよく使われている。

この言葉を聞いたときは単純に大カテゴリに対して細分化したタスクを伝えているだけだと思っていたが、
タスクを細分化しただけでは説明できない状況に出会ってから理解は一変した。

妻「ティシューケースにティシューを追加してよ」
私「え?まだ結構入ってるじゃん?もう追加するの?」
妻「このままだと必要なタイミングでなくなってて困ることがある」

この会話の後、私はティシューを追加するのだが、タスクの把握はしているし、減ってきたら対応する予定だった。にもかかわらず指摘されたことが腑に落ちなかった私はなぜ妻がまだ3分の1は入っているティシューに対して追加を要求したのかを考えるようになった。
(家事が見えてないわけではないのに主体性が発揮できなかった)

単純に妻の機嫌を取るために妻はこれくらいのタイミングでティシューを追加したい人なんだという理解をして、その前に行動に移す事もできるが、
ティシューだけならまだしも、洗剤の在庫など細かく考えると毎回同じ話をするのもお互いストレスになる。

なぜ、妻が気にして、私が気にかけなかったのか、その違いはなぜかを考察することが
このすれ違いを解決することができるのでは無いかと考えた。

そして、妻の行動を観察した時、私は気がついた。

「発生型家事」と「設定型家事」

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発生型家事と設定型家事の関係

私を含め、一人暮らしが長く、家事が一通りこなせるという人は多いと思うが、
家事を行うトリガー(きっかけ)はなんだろうか?

私の場合
料理:お腹が空いたから作る
洗濯:洗濯モノが溜まってきたから回す
掃除:部屋が汚れてきた&人が来る
ティシューなどの補充:空もしくは残量が少なくなったら補充する

といったように、何かしら家事を行うきっかけ(トリガー)があり、
それに紐づく家事を行うというパターンの人が多いのではないだろうか?
なので、社会人になった後は週末に家事を集中してやっていた記憶がある。

このように何かしらの問題が起きてから開始する家事発生型家事と呼ぶことにする。

この発生型家事を行う人は、一人暮らしでは問題なかったが、
同棲、家族と暮らすことになると問題が生じる

それはトリガーの発見が自分だけでなく、他人も行うことができるようになり、
そのトリガーの発見タイミングで家事が行われていないと他人にストレスを与えることになるからだ。
先の例で言うと、仕事勤めの私よりもずっと家にいる妻のほうがトリガーに気がつくタイミングが多いのだ。

問題が起きてから行動する発生型家事に対して、
妻は問題が起きる前に行動する家事、設定型家事を行っていたから話は複雑になっていた。


設定型家事というのは今後起きることを想定し、常に理想の状態をキープする家事を指し、
トリガーが無くても前もって家事を行うことができるのだ。
そしてこの設定型家事こそが『見えない家事』と呼ばれる家事の正体ではないか。

同じ家事でも発生型家事と設定型家事では内容が異なるのだ。
以下は、その例である。

料理
発生型:お腹が膨れる料理を作る、今食べたい料理を作る
設定型:家族の健康を維持するという目的を設定し、目的が達成される料理を作る

献立立案
発生型:食べたい料理のレシピを検索する
設定型:最近の料理の傾向や健康状態から必要な栄養は何かを想像して、献立を考える

掃除
発生型:ホコリが目立ってきたら、人が来るから
設定型:部屋を清潔に保つ

洗濯
発生型:洗濯物が溜まったら、汚れたら
設定型:清潔な衣類を毎日身につけてほしい(ので布団等も定期的に洗う)

こうしてみると発生型のトリガーは主観で行われ、自分が困ったから実行する類が多い
設定型は自分のためと言うよりは他人のため、家族のためにどうするべきか?という考えが根底にある。

つまり、料理は作れるけど、家族からこれやってほしいと指摘される私は
一人暮らしでやっていた発生型の家事から脱却できていないということだ。

こうした人は理想の状態ってなんだろうか?と家族感で認識を合わせ、
家族のためにその状態をキープするための家事、
設定型家事を行うように意識改革することがまずやるべきことではないだろうか。

私もティッシュなどの詰替は減ったら交換ではなく、
常に一定量をキープし、清潔に保つという発想を持つようになったら
指摘される回数も減ったし、先回りもできるようになった。

パートナーから家事をやったにもかかわらず
文句を言われたり、注意をされたことがある人は理不尽と考えるのではなく、
自分が発生型でやっていないか、相手は設定型家事を求めているのではないか?
と考えることで、すれ違いが多少回避できるのではないか。

また、効率的な家事をやる場合も
発生型ですすめるとその場しのぎのタスクが増えることになるので
緊急の用事は発生型になるが、それ以外は基本的に設定型の家事を心がけることで
事前に準備したり効率化したりすることができるようになり、
結果的に先回りができるようになり、『頼りになる』と思ってもらえるようになると思う。

まとめ

家事をしているのに主体性が発揮できないのは問題が発生してから行動する発生型家事をしているから。
他人と一つの家で生活するようになったら、問題が発生する前に行動する設定型家事にシフトすることが重要。